調味料で新型栄養失調

新型栄養失調パート3です。 しつこいですが、新型栄養失調は以下のような原因によると書きました。

1.そもそも食べるメニューが偏っている。

2.パック野菜(カット野菜、水煮野菜)があふれている。

3.精製度の高い調味料

4.食品添加物

5.食材そのものの栄養価の低下

6.ストレス、消化機能、腸内環境・・・・・・・・・

今回は、3.精製度の高い調味料 の話です。便宜上、「油」を調味料としてお話します。

「精製」というのは、ある食材から不純物を取り除き、目的の素材を取り出すこと、と言えばわかりやすいでしょうか? 代表は白米と白砂糖と食用油と塩。

白米が玄米を精製して栄養価が低下したもの、という事はよくご存じかと思います。え?それも知らない方いらっしゃいますか? またいつかお米についても述べたいと思いますが、ここでは、精製された調味料のお話をしたいと思います。

サトウキビや甜菜糖から取り出して作る黒砂糖もサトウキビに比べれば甘い糖の成分だけを取り出して精製したものといえますが、そこからさらにミネラルなどの「不純物」(栄養分)を除去したものが白砂糖です。雑味がないのでお料理の味が上品になり、お菓子つくりにも好都合。ですが、それと引き換えに精製すればするほど栄養価が失われていくんです。以前お伝えした「砂糖そのものの害」は言うに及ばず・・・

油は種子など脂質の多い植物の成分から油だけを取り出したものです。これも精製度が高くなればなるほど透き通ったきれいな色、すっきりした(単調な?)味、変色(酸化)しにくいなど、保存、販売するうえで大きなメリットになります。そして、それと引き換えにやはり精製すればするほど栄養価が失われます。油はその原料や精製過程においても色々問題がありますが、今日はミネラルの話なので、それはまたいつか・・・

塩分は高血圧の敵、ですが、それは簡単に言えばナトリウムが血圧を上げる方に働くからです。体の必須ミネラルは食事から取り入れますが、同じ微量栄養素のビタミンとの大きな違いは色々ありますが、ここではバランスが大事という事が重要です。

体内でナトリウムと拮抗するミネラルはカリウム。吸収の際に競合したり、働きを牽制し合う仲なので、カリウムの多い果物や野菜を摂ればナトリウムの働きが緩和され、血圧が低下します。また、血管が収縮すると血圧が上がりますが、血管や筋肉の収縮にはカルシウムが大きな役割をはたしていて、カルシウムの暴走を抑えるのがマグネシウムです。

このように血圧一つとっても、塩分(ナトリウム)以外のミネラルもバランスよく摂ることで、安全に有効に働き、体の調節を適切にしてくれているのです。

お塩の話に戻ります。天然のお塩は海水を乾かして取り出した結晶ですね。岩塩は岩から採掘しますが、もとはと言えば太古の火山ガスと岩石に機微でできたもので、ヒマラヤマグマソルトなんて言う岩塩、ありますよね。その岩塩が海に運ばれたものが海水の塩分と考えられているようです。

一方、原始の地球上の生物は海から生まれ、進化と共に一部が陸に上がってきました。生命の誕生や進化も塩と同様、地球の営みの一部なのです。海から生まれた生物の体で働くミネラルの組成が海水の組成に近いというのも納得できますね。だから、私たち地球上の生物にとってお塩は、生きて行く上で不可欠なミネラルの原料の宝庫です。「敵に塩を送る」という言葉にも表れているように、昔はお塩は貴重なものでした。摂りすぎる心配なんてなかったんです。

ところが、海水ではなくて工場でNaClを精製するようになり、塩がそう貴重ではなくなりました。その結果、私たちは塩をふんだんに使う味に慣れ親しんででしまいました。でも、工場で科学的に作られたNaClには、天然のお塩には含まれていたNa以外のミネラル、マグネシウムやカリウム、リチウム、ケイ素、カルシウムなど微量なミネラルが失われました。おまけに食品添加物であるリン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウムなどNaを含む加工食品が巷に多くあり、Naばかりを過剰に摂るようになってしまったんですね。それが「塩分を減らせ」となってしまった大きな理由です。

体の組成に比べれば確かに海水にはNaが多いのは事実で、摂り過ぎはいけませんが、微量ミネラルがなくなってしまった「食卓塩」、さらには微量ミネラルがなくなって味に深みがなくなったNaClに化学調味料を加えた「NaCl」、そして化学調味料のNaこそ、本当に止めなければならない「塩」なんです。

精製され過ぎた調味料がミネラル不足の一因であることが分かっていただけたでしょうか?新型栄養失調のお話はまだまだ続きます。

パック野菜、コンビニ弁当で新型栄養失調 

新型栄養失調パート2です。 前回、新型栄養失調は以下のような原因によると書きました。

1.そもそも食べるメニューが偏っている。

2.パック野菜(カット野菜、水煮野菜)があふれている。

3.精製度の高い調味料

4.食品添加物

5.食材そのものの栄養価の低下

6.ストレス、消化機能、腸内環境・・・・・・・・・

今回は、2.パック野菜(カット野菜、水煮野菜) の話です。

パック野菜って、ネーミングはともかく、見たことがないという人、ほとんどいませんよね。ここ10年ほどの間にスーパーの陳列棚には所狭しとたくさん並ぶようになりました。女性の社会進出に比例して、毎日使ってます、という人も多いかもしれません。何しろ便利ですもん。忙しい主婦が仕事帰りに買って帰って、まな板、包丁を使うことなくお鍋に投入し、味付けすれば筑前煮だってカレーだって簡単に出来るし、おいしそう。サラダなんて食器に移すだけで一品完成!手抜きなんて言わせません。

水煮野菜パック
カット野菜パック

でも、その「便利」に落とし穴があるって、ご存知ですか?

水煮野菜は、皮を取り除き、切ってゆでたもの。カット野菜は切って十分洗浄し、多くは漂白されています。

コンビニ、ファーストフード、お惣菜の多くが使用しているのも、人件費が節約でき、安く見栄えのよい商品が作れるからなんです。それのどこが悪いの?と思ったあなた、おうちで切ったお野菜がタッパーに入れたり冷蔵庫で保管する間に切り口が茶色くなった経験、ありませんか?

豪華なコンビニ弁当

茶色い色は、ミネラルが酸化した結果。水にさらしたりゆでたりすると色が変色しにくくなるのは、ミネラルが抜けるから。つまり、ゆで汁や洗浄水と共にに栄養素は排水溝へ流れて行ってしまうんです。

こんな豪華なコンビニ弁当の色がいつまでもきれいなのは、ミネラルが抜けているから。お野菜が彩りよく入っていていかにも栄養バランスがとれてそうですが、毎日こんな食事をしていると、ビタミンやミネラルが欠乏して当然なんです。

今や絶版になって古本でしか手に入りませんが、「食事でかかる新型栄養失調」にはコンビニやファストフードの食事にいかにミネラルが欠乏しているかが、とても分かりやすく書かれています。

どうしたらいいでしょう?

そりゃあ、野菜を丸ごと買ってきて自分で切るのがベストです。それができる人は是非そうしてください!

それがどうしてもできない人も、簡単なことで、栄養素の不足を少しは補うことができます。

①出し粉やちりめんじゃこ、のり、ゴマなどをご飯に混ぜ込んだり、お浸しに振りかけたりしてミネラルを補う。ついでにタンパク質やビタミンも補えちゃいます。これ、お勧めです!!

(ただし、ここで添加物だらけのふりかけを使うと、近々ご説明するパート4.食品添加物 に抵触します(笑)市販のふりかけを購入するならば、成分表示を確かめて無添加の物を選んでくださいね。「無添加」とうたっている物にも落とし穴がありますけど・・・長くなるので、それに関しては後日・・・。)

②生野菜はなるべく切ってないものを選ぶ。カット野菜で切ってないもの、って変な話ですが、細かく切ってあるものほど当然切り口の面積が大きくなりますから、より栄養素が抜けやすくなります。なるべく大きなもの、切ってないもの、できれば洗ってない物を選ぶんです。ベビーリーフやスプラウトはお勧め。栄養価も高いです。

でも、ミネラルとは関係ないですが、できればやっぱりプラスチック袋や容器に入っていないものを選びたいです。大量のマイクロプラスチックによる海の汚染が重大問題になりつつあります。私たちの代では何とかごまかせるかもしれませんが、子どもや孫世代にまで美しい地球環境を残してやりたいと願うのは、私だけではないはず。

個人のチカラは小さいですが、みんなが少しずつ知って選んで実行すれば、大きな力になるはずと信じているのです。

プラなし生活 | プラスチックを減らす・なるべく使わない生活 (lessplasticlife.com)

新型栄養失調って知ってますか?

栄養失調というと、難民キャンプで食べるものもなくやせ衰えている気の毒な人たち、食欲が低下してがりがりになったお年寄り、みたいなイメージありますが、現在の日本人の少なくない人が栄養失調と言えば驚かれますか?

現在は、料理をしなくても出来合いのお惣菜やお弁当がたくさんあって、生鮮素材を買って調理することがばかばかしくなるくらい、安価で簡単に手に入りますよね。炊飯器や包丁を使わない家庭も結構あると聞いても、最近はびっくりしなくなりました。

でもその便利の陰に、「新型栄養失調」という状態があるのをご存知でしょうか?摂取カロリーは十分(もしくは過多)なのに、ビタミン、ミネラル、食物線維が極端に欠乏した状態です。一応エネルギーはとれているので、本人は気づかない間に進行するのです。体格も痩せているとは限らず、むしろ太っていたり、脂肪肝があったり・・・

で、自覚症状がないのかと言えば、まったくそんなことはなくて、疲れやすい、風邪をひきやすい、イライラするというようなものから、アレルギーや自己免疫疾患、癌などの疾患に発展することもあり得ます。ご本人が病気と思っていないか、食べ物が関係あるなんて思っていないだけなんです。

何年か前にはNHKでも取り上げられ、非常に重大、深刻な事態なのに、企業を敵に回したくないマスコミは大々的には報道しないのかもしれません。世の中には知らない事による不利益がいっぱいあるのです。

ここで、栄養学基本の復習を。まず3大栄養素は①炭水化物 ②タンパク質 ③脂質 これらはエネルギーになる栄養素です。なんといっても生きて行くためにもっとも重要なのはエネルギーです。次に④ビタミン ⑤ミネラルを加え5大栄養素 摂取した3大栄養素からエネルギーをとり出して使えるようにしたり、体の様々な機能を円滑に行う潤滑油のような働きをするものです。さらに最近は腸内細菌が健康維持や多くの病気の発症・予防に深く関与することが分かってきて、6大栄養素として腸内善玉細菌のエサになる⑥食物線維 が加わりました。

6大栄養素をバランスよく摂るのが健康的な食生活において、もっとも基本的で重要な事です。

新型栄養失調の話に戻ります。新型栄養失調が起こる大きな原因はといえば・・・

1.そもそも食べるメニューが偏っている。

2.パック野菜(カット野菜、水煮野菜)があふれている。

3.精製度の高い調味料

4.食品添加物

5.食材そのものの栄養価の低下

6.ストレス、消化機能、腸内環境・・・・・・・・・

あげればきりがありませんので、このくらいにしておきます。

今日は1.そもそも食べるメニューが偏っている。について書きたいと思います。

私は皮膚科医ですので、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬など、原因が明らかでなく難治な慢性疾患の患者さんを多く診察してきました。しかも、近隣のクリニックから紹介されて来られるので通常の治療に抵抗した重症の患者さんたちです。薬で治療することに限界を感じたある時から、その患者さんたちの食事を詳細に問診するようになりました。

すると、多くの患者さんが、朝食:パンとコーヒー、昼食:麺類、夕食でやっとご飯とおかず、おやつに甘い物、と回答するんです。朝、昼に食べているのはほぼ炭水化物だけ。大雑把に言えば、タンパク質と野菜が圧倒的に足りていませんね。

すでに病気になっちゃった、しかも治りにくい人の調査だからそうなのか、と思いきや、元気そうな人に聞いても結構こんなパターン多いんです。「元気そうな」と言ってもよくよく聞くと、花粉症だったりアトピーや喘息、便秘、何らかの体調不良をあまり病気と思わずにいるヒト、多くないですか?かく言う私もかつてはひどい花粉症や便秘に悩まされたこともありました。

皆さん、タンパク質って1日にどのくらい摂ればいいと思います? 厚生労働省の摂取基準は体重1㎏あたり1g(以上)。体重50㎏の方だと50gです。お肉50gくらい簡単♪と思ったあなた、お肉は蛋白源ですが、100gの赤身牛肉に含まれるたんぱく質は約20gなんですよ。納豆100gだと15g弱。鶏卵100gで約13g。100gのステーキなら1日3回、一般的な1パック50gの納豆ならば1日約7パック、1個50gの卵に換算すると1日約8個です。

切り身魚と冷ややっこ

1食のタンパク質の分量の分かりやすい目やすは、”パー” 片手のひらいっぱいに乗るくらいの量です。例えば・鶏むね肉ステーキ1枚、・切り身魚と冷ややっこ、・納豆1パックと卵1個 そのくらいを「1食」に摂るイメージ。

どうでしょう?50gのタンパク質、とても 1食では摂り切れないですよね?逆にそんなにいっぺんに摂ったら胃腸の負担が大きすぎてかえって体調が悪くなる人もいそうです。

両手のひら山盛りの野菜

野菜はヘルシーだから食べなきゃと思っている人多いと思いますが、生野菜だと水分がほとんどです。ちょびっとのサラダではほとんど摂れていないと思っておいた方がよさそうです。

野菜の種類や調理方法など難しい話は抜きにして、お野菜の1日の分量の目安は”両手のひら山盛り” と覚えておきましょう。

ただし、流行りのパック入り、洗わずに食べられるサラダ野菜となると・・・長くなるので、これは次の「2.パック野菜があふれている。」に譲ります。

タンパク質は英語で”proteine”  古代ギリシャ語 proteios(ギリシャ神話の海神の名であり、最重要のもの・第一のものという意味)が語源。「生物にとって最も重要なもの」という意味です。タンパク質は私たちの体の形を作るだけでなく、免疫、運搬、代謝など生命維持に必要な機能のほとんどを担う重要な栄養素です。

それだけでなく、たんぱく源とは、もとは動物の体や植物の種であり、生命体ですから、それらの生物が生きて行くために必要な脂質、ビタミン、ミネラルも多く含まれているのです。

また、野菜も植物=生物ですから意外とタンパク質を多く含むものもありますが、なんといってもビタミン、ミネラルはもちろん、食物線維が豊富な食材が多いですよね。

献立にタンパク質と野菜を意識して取り入れると、おのずとビタミン、ミネラル、食物線維が摂れる。つまり6大栄養素が摂れるんですよ!

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さあ、今日から、毎食の献立に必ずちょっとでもタンパク質と野菜をつけるようにしてみましょう。・ゆで卵1個とトマトとか、・豚肉とブロッコリーに塩コショウをまぶしてレンジでチン とか、簡単なものでもいいんです。毎日続けることが大事。2か月くらい続けたら、きっと何か体調の変化に気づくと思いますよ。

米粉パンをネットで注文してみました。

栄養療法の講座で自然食品F&Fの米粉パンが紹介されました。ちょっとお高いけど、小麦を一切使わず、ベーキングパウダーや添加物を使用していないパン。患者さんに紹介できそうな味か、挑戦してみることに・・・

冷凍便で届いた食パン、クルミイチジクパン、アンパン、鳴門金時パン。レンジで少し温めてからオーブントースターで焼きます。どれもカリッと香ばしく持っちりしたやや硬めのパン。ふわっとした食感じゃないとと思われる方でもライ麦パン風の香ばしさできっと満足されるのでは?小麦のパン顔負けの美味しさでした~

グラニュー糖が結構入っているのは玉に瑕だけれど、パンが好きすぎてグルテンフリーが実行出来ない人にはお勧めです!

安心堂米粉パン工房(グルテンフリー米粉パン)|安心堂 食のSELECTネットショップ (anshindo-d.com)

睡眠薬からの卒業、私はこうしました。

勤務医時代、朝は6時に起きて朝食とお弁当(娘ふたりと夫)を作り、夜8時ごろに帰宅して夕食を作り、何だかんだで就寝は夜中の12時、1時。もちろんそれまでに激しい睡魔に襲われても頑張って耐え、またはちょっとだけ仮眠しながら、明日の準備・・・そんな生活を長年続けて、とうとうたびたび眠剤のお世話になるようになってしまった私の、脱眠剤大作戦のお話です!

若い頃は布団に入るや否や眠りについていましたが、40歳を超えたころからいざ就寝!となると目が冴えて、眠れない時間を数える日が多くなってしまいました。「せっかく寝られる時間なのにもったいない!」「明日の仕事に差し障る!」などと焦るとますます寝られません。いつしか枕元に眠剤を置いて、寝られなくなったらこっそり飲むようになりました。枕元に眠剤があると少し安心して、寝られない事でイライラすることが減って、これはいい方法だ、なんて思っていましたね。もっと毎日眠剤を飲んでいる人もいるんだもの。このくらいなら大丈夫、とも思っていました。

でも、栄養療法を学ぶうち、眠剤で脳の機能をブロックして寝るのと、穏やかな良い睡眠をとるのは全然違う、と知り、また、眠剤の連用で脳機能が低下する可能性もあるとも知りました。テレビの特集でも脳科学的に睡眠の重要性が取り上げられる機会も多くなってきたところを見ると、世の中には寝られないひと、結構いるんだ。私ったら医者のくせに、なんとか克服して、患者さんにシェアしなくちゃ、って思いました。その方法とは・・・

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栄養療法で脳梗塞の克服を目指す父

左右の頸動脈が閉塞してこの冬2度も倒れたわが父。すでに側副血管(閉塞血管を補う新しい血管)がある程度新生していたため一命はとりとめ、明らかな麻痺も残らなかったものの、86歳と高齢で閉塞がひどいためステントもバイパスも適応なしとなり、結局経過観察のみ。いつまた発作が起こるかわからないと主治医にはきつく言われていました。

私は何の手出しもできず、せめて病院食の朝食のパンと牛乳、これだけはやめてもらうようお願いしました。(ホントはこれ、全ての患者さんに適応してほしいところですが・・・・)で、少し暖かくなった今年2月中旬に退院しました。

頑固でワンマンでヒトの言葉になかなか耳を傾けない人ですが、さすがに今度ばかりは母の多大な協力のもと私のアドバイスを忠実に守り、グルテンフリー、カゼインフリー、砂糖制限をし、ヘルシーパス社のマルチミネラルビタミンのサプリを摂取しています。閉塞血管には石灰化がみられたため、Caと拮抗するマグネシウムもトレースミネラル(にがり)、エプソムソルト(入浴剤)で摂っています。毎日母と二人で作る新鮮な野菜をたっぷり食べ、近海で摂れる魚や時にはお肉も食べ、甘いおやつやつくだ煮などは極力食べずに過ごしています。

暖かくなってきたのも日にち薬にも助けられ、徐々に体力を回復し、筋力もつき、認知機能も回復してきています。少し高めだった血圧も血糖も薬なしで良好。最近は家業の畑仕事に精を出し過ぎて母を心配させるほどです。また、退院後気が立って怒りっぽくなっていた父が穏やかになったと言います。さらに毎日日経新聞を熟読してパソコンで株の売買をささやかな楽しみにしているようです。(これはやめてほしい事ではありますが、体でお金を稼ぐことができなくなった父の、せめてもの社会参加なのだろうと思います。)

医学が踏み込んでくれない予防の領域。これこそが栄養療法の神髄です。ここまで来てしまった状態で、今後どれだけの予防効果、延命効果があるかわかりません。ですが、なにより恐怖におののきながら生きて行くより、自ら取り組むことで予防できる可能性があることが両親の心の支え、励みになっているのです。

何もしなければすぐに死んでしまうような状態から生還させる治療を得意とする西洋医学は、分かりやすく劇的です。でも、栄養療法のような治療は、たとえ劇的な効果が見えないところで起こっていたとしても、効果があったのか、自然の成り行きか、比較するものが見えないため認められにくく、理解してもらうことが困難です。でも、私は、今やっていることが水面下で父に劇的に「効いている」のだと信じています。最後の日まで元気で笑い、働けていることを祈りつつ・・・

筋膜リリース

さらに、最近はやりのfascia、いわゆる筋膜リリース! 肩こりにはびっくりするくらい効果的です!!

筋膜リリースという言葉、最近よく聞きます。解剖学的に筋膜というと、筋肉を包む強い膜。その膜が癒着するとか硬くなるって、今いちイメージがつかめないまま勉強していませんでした。

先日、某テレビ番組で筋膜リリースが肩こりや首コリに効果的!というテーマを取り上げていました。ここでいう筋膜(fascia:ファシア)とは皮膚と筋肉の間の細い線維でできた綿状の結合組織。それならリリースとか癒着っていうイメージがわきます。医療機関でしか受けることができない、エコー下で生理食塩液を注入する「ハイドロリリース」が紹介された後、自分でできる方法が紹介されました。頚部や肩周囲の突っ張る部分の皮膚を脂肪事つまんでゆらゆらと1,2秒動かす、というもの。

一カ所の痛みが消えると、その続きの別の箇所が痛くなるので、痛み部位を追いかけるように次々と「ゆらゆら」。それ自体は痛くも気持ちよくもないのに、やってみるとあら不思議、すぐにみが消え、回らなかった首が回る!!

テレビで紹介されるくらいなのでご存知の方も多いかもしれませんが、ご存じなかった方、ぜひお試しあれ。

五十肩とラジオ体操とヨガ

56歳になる私は、自分だけは五十肩にならない、と何の根拠もなく思ってきました。しかし、4か月前その日はとうとうやってきました。五十肩の苦しみとラジオ体操、ヨガでの克服のお話です。

昨年7月ごろのこと。お恥ずかしながら家から駅に向かう下り坂を走っていて転倒し、右手のひらと膝をすりむきました。奇跡的にズボンは破れず、キズも順調に治りました。なにせ皮膚を治す専門家ですから(笑)

ところが、その2、3か月後から何となく右肩の違和感を感じ始めました。当初は気のせい?と思っていましたが徐々に違和感が痛みに変わり、腕を上げる、右手でテーブルを拭く、駐車場で駐車券を機械から抜きさしするなど何でもない日常動作に支障をきたすようになってきました。

整形外科でレントゲンを撮ってもらうと、骨には異常なく、痛みで動かさなくなったために周囲の筋肉が固まていると言われ、ちょっとずつ動かそうと努力するのですが、痛くて日課だったラジオ体操もやる気をなくしました。夜も痛みで目を覚まし、朝は激痛でしばらく動けないほど。

少し前に妹が五十肩になったと聞いた時には、「あ、そうなんか~みんななるもんね」と思っただけで済ませたことを今更ながらに申し訳なく思いました。妹に現状を訴えると「あ~同じ同じ!それ絶対五十肩よ!」みんな黙って耐えていたのね?

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グルテンフリーと生米パン

ジョコビッチの生まれ変わる食事 新装版 | ノバク・ジョコビッチ, タカ大丸 |本 | 通販 | Amazon

グルテンフリーという言葉がやっと日本でも市民権を得てきたように思います。グルテンは小麦に含まれる蛋白質で、消化が悪いため腸内環境を悪化させ、アレルギーの原因になることもあります。

世界的なテニスプレイヤー、ジョコビッチ選手の本は、グルテンフリーという言葉を有名にしました。

わが娘もグルテンフリーを含む食事療法で蕁麻疹を克服しました。私の患者さんで、グルテンフリーを徹底して頂いて難治な症状が改善した方はたくさんいらっしゃいます。皮膚の病気では蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、喘息、脱毛、血管炎など。蜂窩織炎やヘルペスなどの繰り返す感染症がほとんど起こらなくなった人、過敏性腸症候群の症状が劇的に改善した人もいます。

そうは分かっていてもなかなかやめられないパン。グルテンフリーを勧めた患者さんの多くは何とかしてパンを食べようと、米粉パンを探し回ります。

米粉パンは最近そこここで見かけますが注意が必要なのは、米粉では小麦のパンのようなふっくらパリッとが難しいらしく、グルテンを添加している物がありますので、必ずグルテンフリーの物を買ってくださいね。

ところで生米パンってご存知ですか?偶然見つけた本。生米パンの作り方です。

米粉は酸化しやすいし、常備はしていないので、生のおコメからパンを作るというこだわりのパン。と思いきや、作り方は意外と簡単。半信半疑で試しに作ってみました。

なんとなんと、グルテンは使っていないのに、ふっくらパリッと美味しい!!!しかも小麦のパンのようにこねることもせず、ミキサーで全材料をガーっと撹拌していきなり型に流し込み、そのまましばらく発酵させた後オーブンで焼くだけ。いたって簡単です。

小麦はやめたいけどパンが食べたい人、特にお料理好きの方、必見です。

材料(16.5×6.2×6cmの型)①米115g(浸水済150g)②油13g③メープルシロップ8g④塩2g⑤湯70~75g⑥酵母3g(ドライイーストならば2g)・・・私は家にあったパウンド型が大きかったので、いつも倍量で作っています。

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栄養療法で免疫向上を

新型コロナウイルスが世の中を席巻していますが、ちょっと視点の違うコロナの話です。

誰もかれもがマスクを着用し、頻回に手をアルコール消毒し、外出や外食を控え、この新しいウイルスを徹底回避しようとしています。けれども、そんな人間たちをあざ笑うかのようにウイルスは未だ勢力を拡大している、とマスコミや専門家は警鐘を鳴らし続けています。

コロナ撲滅のスローガンのもと営業停止で収入を絶たれた人、職を失って路頭に迷い自殺するヒトもいます。コロナの対応と休業補償の為と言って、いったいどれだけの税金が、国債という子孫への借金で投入されているのでしょう?コロナ感染で死にさえしなければ、それでよいのか?と思ってしまいますが、それも致し方ないのでしょうか?

一方、免疫はある程度の外敵にさらされてこそ鍛えられます。また、適度な紫外線を浴びて免疫に深く関与するビタミンDを活性化させることも重要です。子供が目先のウイルスを過度に避け続け、外遊びもせずに成長したら、どこで免疫が鍛えられるのでしょうか?「ヒトを見たらばい菌と思え」的な環境で育つ小児や若者の精神発達も心配です。

人間の体には体の細胞の数をはるかにしのぐ多くのの微生物が生息して、栄養素を作り出したり、外敵と闘ったり、心を落ち着かせる物質を作る手助けをしてくれています。腸管の中の微生物は腸内細菌叢と言って、近年急速に研究が進み注目されています。皮膚の表面にも多くの微生物が住んでいて、皮膚細菌叢と呼ばれていますが、これらも皮膚表面の外敵と闘ってくれているのですよ。アルコールで消毒したら、どうでしょう?常在する良い菌まで死滅してしまい、肌荒れを起こして通常入らない異物の侵入をかえって許してしまいませんかね?水道があるところならば、水洗いくらいにとどめて洗いすぎないほうが良いと私は思います。

83歳の私の父は、「高齢者が新型コロナウイルスに感染すると重症化する。外出を極力控えるように。」と声高に叫ばれ始めたことで不安から抑うつ状態になり、不眠が続き、運動量が減り、挙句の果てに脳梗塞を発症して先日入院しました。本当の話。

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