あなたの武器、眠っていませんか?

今回は、病原体と闘う武器、免疫を育てる生活習慣と栄養の話です。

栄養の話がメインになりますが、それ以前に重要な生活習慣として

①規則正しく生活をする

②質の良い睡眠を十分とる

③毎朝日光を浴びて体内時計をリセットする

④ストレスをためない

⑤適度な運動

現代人ならそれ自体無理!という方も多いかもしれませんが、まずはそこが大事と知っておいていただきたいのであえて最初にあげました。

免疫をあげるのはこれ!っていう一つの栄養素や食材が薬のようにあるわけではありません。最も基本的な事は6大栄養素をしっかり摂ること・・・というと拍子抜けしますか?でも、コレやっぱり重要。「6大」には重要な意味があり、そこをクリヤーするだけで免疫はもちろん多くの症状の改善が期待されるのですよ。そして、なかなかそれができていない事が多いのが現状です。なぜか・・・それは現代の食環境にあります。

①食料の質の荒廃 ②環境毒素の増加 ③ストレス ④過剰な清潔志向 ⑤薬の過剰使用 などなど

①食料の質の荒廃:砂糖の過剰⇒悪玉菌の栄養になる。加工食品には食品添加物が多量に使用される。小麦グルテン、乳カゼインは品種改良?により難消化となり、アレルゲンとなりやすくなった。トランス脂肪酸、加熱処理による栄養の喪失や有害物質、油の原料のほとんどは遺伝子組み換え穀物であり、それは家畜の飼料にもなる。農薬による土中細菌の減少で作物の栄養価が格段に落ちている。

②環境毒素の増加:家庭用クリーナーや洗剤、化粧品、ボディケア用品、プラスチック、電磁波など多くの毒素に囲まれて暮らしている。これらは私たちの体に必要な代謝を阻害し、解毒の為に多くの栄養素を消耗する。

③ストレスもまたホルモンの分泌や代謝、栄養素の消化吸収に悪影響を及ぼして、栄養状態をむしばんでいる。

④過剰な清潔志向:ありとあらゆるものを洗浄し、消毒殺菌、消臭し、病原微生物から逃れようとするあまり、免疫を育てる機会を奪い、結果病原微生物に対する抵抗力をかえって落としている。

①~④すべてが免疫の要である腸内細菌叢にダメージを与え、善玉菌の数と種類を減少させることでリーキーガットの原因になるとされていて、すなわち栄養素の吸収力も落としてしまうのですが、とどめは

⑤薬剤の過剰使用:抗生物質は腸内細菌叢に甚大で時に不可逆的なダメージを与えます。胃酸抑制薬はタンパクの消化を阻害する事で、未消化のタンパクを腸に送り込んで腸を刺激しますし、食物の殺菌力が弱まることで腸内細菌叢を乱します。他にも抗炎症剤NSAIDSやピルなども腸内細菌叢にダメージを与えることが知られています。

個人のチカラのみではどうしようもない事もあり、コストもかかりますから、すべてを完璧に整えることは不可能ですが、まずは知ること、そして可能な事から実行することがとても大事です。

例えば添加物だらけの食べ物、砂糖まみれのお菓子、トランス脂肪酸を極力避けることは簡単ではないですが可能です。まずはパッケージの成分表示を見る癖をつけましょう。ボディケア用品やルームスプレーなども出来るだけ天然で添加物の少ない物を選ぶようにしてみませんか?

個人個人が気をつけて正しい選択をすれば、そしてそれが広まれば売る方の考え方も変わるはずです。こうして地道に共感して下さる人を増やすことがせめてもの私が出来ること。それで世の中が変わることを信じています。

適度な不潔が免疫を育てる。

ワクチン接種も済んでコロナ禍の状況にもいい意味で慣れると、過度に怖がることは少なくなってきてはいますが、コロナを恐れるあまり外出を控えすぎて筋力低下を来すお年寄り、経営難でお店をたたむしかなくなった飲食店や関連業者、接客を中心とするお店、職を失った人々、そのためにうつ病や自殺に追い込まれる人々。

「専門家」と言われる方々、マスコミの論調は、相変わらず「3密を避けよ」「手洗いうがい」「移動は極力するな」「マスクをせよ」「会食はするな」です。確かにそれは病原体を回避するという意味では正しいかもしれません。でもその中に、「本人の免疫力」という観点が完全に抜け落ちていると私は思っています。

生活が困窮して栄養事情が劣悪になり、外出が減って紫外線を浴びることが少なくなり、運動する機会が減り、ストレスが長期に持続する事は免疫力を落とし、かえって感染のリスクを高める可能性がないと誰がいえるでしょう?

人間は、いや、地球上の動物は太古の昔から常に病原体にさらされて生きてきました。感染症は病原体だけが起こすものではありません。現に同じ状況にいても感染する人としない人がいます。その違いは「免疫」です。

実は「免疫」は常に病原体に対峙することで訓練をして機能を維持しています。また、それはさらに腸内細菌を増やし腸内の環境を健全にすることで間接的に免疫力を高めます。今のような対応で病原体を避けてばかりいたら、目先は良くても長い目で見ると、免疫の減弱は避けられません。最近「子供に流行」と騒がれているRSウイルスの感染症も、子どもたちが病原体を避けすぎて免疫が低下した結果、かどうかわかりませんが無関係ではないと私は思っています。

過度な清潔がいかに危険か、という事を訴える著書は多数あります。目からうろこの考え方を提起する本をぜひ一度は読んでみてください。腸内細菌の重要性の啓蒙をライフワークとされていた故藤田紘一路先生が翻訳された右の著書、お勧めです。

適度に不潔で病原体にさらされることで、免疫が鍛えられ、適切な腸内細菌を育てることになるのです。

けれど、私たちはもはや太古の昔の野性的な衛生観念には戻ることはできません。ですから、過度な清潔観念を捨てるとともに、免疫を向上させる生活習慣と食習慣を心がけることが必要不可欠なんです。

免疫をあげる具体的な方法は次回に・・・・

お米の話

玄米は体にいいですか?と良く聞かれます。何を隠そう、私も2,3年前まで玄米を好んで食べていました。少し歯ごたえがあるけど、ゆっくりかみしめると美味しいし、慣れたら単純な味の白米が物足りなく感じるくらい、家族も結構気に入っていました。

玄米はもみ殻を除いたお米であり、周囲のぬか部分を削り落としたものが白米。白米は大半が糖質なので栄養バランスとしては栄養豊富な外皮を含んだ玄米の方が当然優れています。ぬかの部分には白米にはない栄養素としてビタミンB1をはじめとするビタミンや各種ミネラル、食物線維などが多く含まれています。糖質の吸収のゆっくりさも、急激に血糖を上げないという意味で玄米に軍配が上がりそうです。

それなら文句なしに玄米は体にいいじゃないか、と思いますよね?私もそう思っていた時期もありましたし、多少のデメリットを耳にしても、メリットを打ち消すほどではないと考えていました。ですが、・・・です。

玄米にも欠点はあります。

①脂質の多いぬか部分は酸化しやすい。これは、特に夏場は冷蔵庫で保管するとか、一度にたくさん買わない事で対処可能。

②ぬか部分は農薬の濃度が高い。これはちょっとお高くなりますが無農薬米を選べば解決。

③玄米にはフィチン酸というミネラルをくっつける成分が含まれており、ミネラル不足になる。(あら、ミネラルが多いと思って玄米食べているのに??)これは発芽玄米ならばかなり軽減するそう。

④消化に重いため腸内環境を悪化させる傾向がある。

特に④の理由は解決策が難しいため、腸内環境を重要視する分子栄養学の世界では玄米はあまり推奨されていません。

植物は、紫外線にさらされるため、抗酸化物質や食物線維が豊富というメリットの反面、動物から種(子孫)を守るため、動物にとってはうっすら毒になる物質を種子に含有していることが知られています。

玄米も種です。紫外線から身を守る抗酸化物質が豊富な事も、玄米のフィチン酸も動けぬ植物の抵抗なんだそうです。

お米の消化についてもう一つ、お米のデンプンの種類を知っておくと良いと思います。お米のデンプンにはアミロースとアミロペクチンがあります。アミロースは化学構造が単純で、比較的消化しやすいデンプンです。品種で言えばササニシキ系のお米。一方、アミロペクチンは枝分かれの多い複雑な形であるためモチモチっとしてちょっと消化の負担が重いデンプンです。品種で言えばコシヒカリ系。スーパーの店頭に並ぶお米の大半はコシヒカリ系でモチモチ感が多いものです。モチモチは日本人好みなんですね。

ちなみに、モチモチといえば・・・モチ米は100%アミロペクチン米。古来からお餅は日本の文化や風習とゆかりの深い食べ物ですが、お祝い事やお祭り、お正月など晴れの日と悲しみ事の忌の日に限定して食されたのには意味があるのかも知れません。

何を食べても元気な人はそこまで考える必要はありませんが、何らかの病気あるいは体調不良を自覚されている方は腸環境が悪い確率が高いです。

そんなこんな紆余曲折の末、我が家は現在、無農薬ササニシキの5分搗き米を採用しています。そのうちまた意見が変わって違うものを採用しているかも知れませんが、そこは何を今自分が優先しているか、それぞれ各個人が選択すればよいと思っています。