サプリメントのイロハ

9月の第3木曜日に、恒例のセミナーを開催しました。参加人数は6名の超人気セミナー(笑)

ドラッグストアにはありとあらゆるメーカーのサプリメントが所狭しと売られるようになりました。「どれもよさそうだけど、種類が多すぎて選べない!いったい何をどれだけ摂ればいいの~?」と思ったことはありませんか? 

というわけで、・サプリメントを摂る目的、・優先順位、・品質の見抜き方(原料と表示の見方)、・最適量という考え方、・効率的なビタミンCの摂り方、についてお話ししました。

1.まず、サプリメントを摂る目的です。

栄養素を補充する

  現在の食材そのものの栄養価が低下している

  精製度の高い食品・・・白砂糖、白米、食用油

  食品添加物・医薬品・・・ミネラルの吸収阻害、腸内細菌へのダメージ

  過食やストレスによる栄養素の浪費 

根本原因の解決:腸内環境改善・副腎疲労をサプリで修復する

   腸に必要な栄養素:プレ・プロバイオティクス、グルタミン、消化酵素など

      副腎機能に必要な栄養素:ビタミンCなど

 しかし、あくまで食事が「主」、サプリは、どうしても足りない栄養素を補うもの、です。

2.次に、サプリメントの優先順位ですが、サプリの種類は大別して2種類

 ①全ての人に必要な栄養素:極端に欠乏すると病気になるか、ひどい場合は死んでしまう栄養素と 

②特殊な機能を持つ成分:例:蜂の分泌物、キノコの成分、ゴマの抽出物、ハーブなど  これらはそれぞれに素晴らしい効用を持っているかもしれませんが、摂取しないと生きて行けないわけではありません。

  当然、優先順位が高いのは①です!ところが、ビタミン、ミネラルなどは当たり前すぎて地味なのか、特殊なものほど華々しく宣伝され、熱心に販売されるんです。6大栄養素が足りてこその特殊成分という事をお忘れなく!

3.サプリメントの品質の見抜き方

①天然原料 VS 合成原料

天然原料の長所は、野菜・果物などの天然食材から抽出し、食べ物に近いので吸収率や体内での働きが良い(一緒に働く他の微量栄養素がくっついてくる)。短所は、どうしても高額になる、濃度が低いのでかさばるということ。

対して、合成原料の長所は、化学的に合成、大量生産できる、安価で高濃度ゆえにコンパクト。短所は単一成分で効果が単純(微量協力栄養素との相互作用が期待できない)、合成過程で不純物が混入し、その除去のコストがかかる、つまり、コストを安くするために不純物の除去の手を抜く余地があるってこと。

②成分表示の見方

例えば、右は、ある医療機関専売サプリ、いわゆるドクターズサプリの葉酸サプリ(葉酸含有量400㎍)の表記です。

原材料表記では、天然原料は、「酵母、小麦胚芽、牡蠣殻、卵」など、食べ物の名前で書かれ主原料側に、合成材料は「ビタミンC、ステアリン酸カルシウム」など栄養素名で書かれ添加物側に記載されます。

ちなみに主成分は「/」より前に、添加物は「/」より後に記載され、また、いずれも含有量の順に書くのがルールです。

つまり、このサプリは、葉酸と共に働き、葉酸の働きを良好に補助するために必要なビタミンB12、B6などが一緒に含有され、添加物側にもどうせならばと酸化防止(ビタミンC)や錠剤を固めるための材料(カルシウム)として合成の栄養素が極力使用されています。ホントの意味での添加物はHPMCのみ。これは錠剤の形状を保つための最低限の材料です。

また、ある市販の人気葉酸サプリの表記。

葉酸の含有量は400㎍と負けていません。ミネラルも添加されて、妊婦さんによさそうです。

ただ、原材料には所狭しと様々な天然原料が並べられ、めっちゃよさそう!! ただ、トップ2が、還元麦芽糖水あめ、デキストリン。これは味の調整のため?これってよいのかな? 添加物側にも結構栄養素が入ってるけど、セルロース、加工油脂がちょっと気になるなあ・・・

てな具合に見るわけです。全体としていずれのサプリもそう悪くなさそうですが、安価な粗悪サプリが巷に出回る中、ちゃんと成分表示を見る癖をつけましょうね。中には99%添加物なんて言う代物もあるんですよ。安い物には訳がある、高い物にも訳があるんです。ですが、どんなに穴が開くほど表示を見ても、たとえプロでもサプリの良しあしを見分けるのは難しいそう。だから、私のクリニックでは、企業理念がしっかりしていて、確実に良心的なひなものを作り良心的に販売していると信じることの出来る会社のサプリメントを採用しています。

4.最適量という考え方

ビタミンの発見の歴史は「欠乏症の歴史」それぞれに壮絶なドラマがあるんです。詳しく知りたいマニアックな方は「栄養学を拓いた巨人たち」を読んでみてください。だもんで、ビタミンとは微量に必要な成分で、欠乏症が起こらなければ十分と考えられてきました。ところが近年、明らかな欠乏症には至らない量でも不調の原因になりうる、つまり最低必要量より多くの量の投与で得られる効果があることがわかってきました。

表はその例です。

栄養素ビタミンB1ビタミンB3葉酸ビタミンCビタミンD
最低必要量脚気の 予防ペラグラの予防二分脊椎の予防壊血病の予防くる病の予防
最適量ミトコンドリアの活性化統合失調症治療メチレーション改善がん・ 風邪予防免疫向上 がん予防

最低必要量とは、欠乏症が起こらない量、最適量とはある狙った効果が期待できる量、です。今まで微量で欠乏症を予防するものと認識されてきたビタミンを、時には何百倍、何千倍と投与することによってこのような効果が期待できる場合があるのです。もちろん栄養素の性質をよく知り、個体差と現状を考慮しての話ですが・・・そして、このような量を摂取するためには「食物」から得る栄養素だけでは到底足りなくて、ここで良質のサプリメントが威力を発揮するわけです。

ビタミンCについては詳しい話が面白過ぎるので、次に改めて書きたいと思います。