日本の医療制度と栄養療法

電磁波の害もトランス脂肪酸の害も、欧米では国レベルで何らかの規制がなされているところが多いですが、日本では規制どころかまだまだ一般に十分知らされてもいません。いったいこの国は国民の健康を、将来の世代を健全に育てる事を本気で考えているのでしょうか?

国民皆保険制度が日本ほど充実している国はありません。国民は貧富、年齢を問わず、安い費用で十分な医療を受けられるという意味では一見とても恵まれているように思われます。癌などの高額医療を受けている方からは、「医療費が安いなんて!?」という声が聞こえてきそうですが、高額医療制度で負担額の上限額が決められているわが国では、高額な患者さん負担の何倍もの費用を国が負担しているのです。

多くの人が、たくさんの公的な医療費を使って多くの(しばしば高額な)薬を飲んだり何度も手術を受けたりしています。「死なせない」ことにかけては世界一といっても過言ではありません。それでは、日本人はみな健康で長生きするのか?といえば、必ずしも健康とは言えない状態で医療を受け続けて長生きしているのが現状です。

電磁波やトランス脂肪酸など病気の元凶を野放しにしておいて、病気になったら高額な薬や治療に国のお金を湯水のごとく使って長生きさせるような医療・・・

他の国が到底買えないような高額な薬を売りつけて巨額の利益を得る世界の製薬業界の「カモ」になっている日本・・・

生活習慣をないがしろにして何かあれば医療に、薬に頼る日本人の体質を、国民皆保険制度、高額医療制度が作ってしまっている側面は否めません。「好きなものを食べるのを我慢するくらいなら薬を飲んだ方がまし。」と言われる患者さんは少なくないですし、実際体に良いものを食べるより薬を飲む方が安上がりになってしまうのですから・・・

でも、ちょっと待ってください。糖尿病の薬を飲んだら糖尿病が治りますか?血圧の薬で高血圧が治っていますか?アトピーの薬を塗ればアトピーが完治しますか?抗うつ剤でうつ病が治りますか?答えは「否」。いずれも薬をやめればほとんどは再発・悪化してずっと治療し続けなくてはなりません。現在の通常の医療では、「完治が難しい病気」とされているのです。

では、これらの病気を「完治」させることは不可能なのでしょうか?

悪くなった状態を消すために悪いところを取り除いたり阻害する薬でブロックするのが今の医療です。放っておくと近々死に至るような重大な事態においてはある意味魔法のように劇的で目を見張る効果があります。元気だった人を突然失うという悲劇からの救済という重要な役割はもちろん医療の貴重な側面です。

しかし、その悪い状態(病気)がなぜ起こるのか?という発想は今の日本の医療制度の中にはあまり導入されていません。例えば心筋梗塞は「心臓の壁を栄養する血管が詰まる」ことが原因とし、それはコレステロールが高いからとか高血圧だからとして投薬されていますが、なぜ血圧が上がり、コレステロールが増えているのか?はあまり考えていないのです。

その原因が、つまるところ食事や生活習慣、ストレスや環境であるという事が、近年どんどん解明されつつあるのです。これって、医療が進んでいないと思われていた昔から言われてきた事ではないですか?

「栄養療法」では、尿や便、毛髪などの検体から得られる検査データや既存の血液検査データを生科学的に読み解いて、病態を推測し、個体差を考慮した治療をします。日々の栄養を正しく摂取するのはもちろん、消化機能を整えて正しく吸収する、毒物の摂取を避け、解毒体質を作る、積極的にデトックスを促す、思考を変えてメンタルを安定させる、などの多くのアプローチにより体調改善、疾患予防を目指しているのです。

つまり先程の心筋梗塞で言えば、血管を正常に保つために必要な栄養素を補充し、それを邪魔する物質を遠ざけることによって血管が詰まらないよう予防するのが栄養療法、血管が詰まったら直ちに血栓を取り除いたり、再度詰まらないように値をサラサラにする薬を飲んだりするのが現在の医療です。どちらも同じくらい重要と思いませんか?

残念ながら「栄養療法」は今の日本の医療制度の枠組みではまだまだ市民権を得ておらず、多くの一般の医師からは「怪しい医療」と思われています。もちろん健康保険の対象にも認めてもらえません。

しかし、栄養療法で、医療の枠からは「病気」とは認められず見放された不定愁訴や、難治または不治とされている疾患の改善が得られることが、少なくないのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です