栄養療法のクリニックには、疲れやすい、やる気が出ない、気力がない、などを主訴に来院される方がほとんどです。これらはみな、エネルギー不足の症状。
エネルギーはどこから来るかといえば、もちろん食べ物、特に3大栄養素です。私たちの身体は、食べ物を食べてそれをエネルギーに変えるために動いているといっても過言ではありません。エネルギーがつくれなくなったら死ぬんです。
では、食事量が足りていないからエネルギーが足りないんでしょうか?
答えは Yes または No
食事量が足りなければ、材料がないのですから、当然エネルギーがつくれません。いわゆる「栄養失調」ですね。
でも食べていても、栄養が偏ると、材料をエネルギーに変換する仕事をする代謝が上手くいかないためエネルギーがつくれません。そうすると、エネルギーになれなかった栄養素が脂肪に変換されたり、「浮腫み」やすくなったりして、太っているのに栄養失調、つまり「新型栄養失調」です。
また、たとえ正しい栄養が摂取できていても、胃腸の消化吸収機能が低下していると、せっかく摂取した栄養が体内に入ってきてくれません。常に胃腸の調子が悪い自覚がある方はもちろんですが、食欲はあって食べられている、と思っている方でも胃腸機能が落ちている場合があります。
さらに、慢性ストレスで血糖維持装置が不調になることがあります。血糖の乱高下が起こりやすい方で、いわば小さなガソリンタンクしか持っていない車のような体です。低血糖になるとエネルギーが枯渇しやすくなります。
このような方々は、とても疲れやすく、気力もわきにくくなります。あるいは、何とかエネルギーを振り絞るために自律神経が乱れ、感情の起伏が激しくなることもあります。
栄養療法では、生活習慣や食事の改善により、胃腸機能を整え、代謝を潤滑に動かしてエネルギーを作れる体に変え、元気に、そして楽しく生活するためのアドバイスをしています。