不妊治療の前にまず栄養を!!

日本は不妊大国ってご存知ですか?多くのカップルが不妊治療を受けている、それはなぜ?その理由のひとつは、日本国民の多くが栄養失調だから・・・・

不妊の原因の半分は女性、半分は男性、と言われていますが、これ、明らかな原因がわかったもの、の話。

明らかな原因の分からない不妊症は少なくありません。原因がわからなければ、人工授精が今や当たり前の様に行われていますね。実は、原因不明とされている不妊の多くに、「ストレス」と「栄養不足」が関与しています。

卵子や精子をつくって、それを受精させるお仕事には「エネルギー」が大量に必要なんです。栄養を摂って体の機能を働かせる最大の目的こそが「エネルギーを作ること」なんですが、栄養不足でタンパク質、ミネラル(とっくにマグネシウムや鉄)、ビタミンが欠乏すると、エネルギーがちゃんと作れない、ですよね。

さらに、性ホルモンの産生の過程を遡ると、原料はコレステロールですが、コレステロールは、タンパク質の乗り物に乗って運ばれるため、タンパク質が少ない体(栄養不足、エネルギー不足、消化力不足)では十分な働きができません。このコレステロールからプレグネノロンが作られ、それが性ホルモンと副腎皮質ホルモンの共通の原料になっています。

副腎皮質ホルモンはストレスや炎症に対処するためのホルモンですから、ストレスや炎症があると需要が増え、性ホルモンに回されるプレグネノロンが減ってしまうと言われています。性ホルモンより副腎皮質ホルモンの方がより生命維持には必要だからです。(コルチゾールスティールとも呼ばれます。)そして、さらに、ストレスにより消化機能が落ちるというダブルパンチ。

現実に、不妊のご相談で来院される女性のほとんどが、上記問題を複数抱えていますが、そのうえに、パートナーとの関係、仕事など様々な理由でストレスを抱えています。しかも不妊治療が上手くいかなくて来られた時にはすでにアラフォー、すでに受精卵の移植のスケジュールが組まれていたりして・・・不妊治療も時間との勝負。でも急いては事をし損じる。栄養不足のまま人工授精をしても、卵子の状態がよくなかったり、着床しないなど、上手くいかない確率が高いのです。

妊娠に適した体を作るのには、少なくとも1年はかかります。妊娠してから出産まで約1年、つまりマイナス2歳からのお母さんの食事・生活習慣がとても大切。子供が欲しいのにできない!と気づいてからでは遅いのです。あ~、もうちょっと早く相談してくれたらなあ・・・と思うことがほとんどです。

そして、もしも首尾よく?栄養不足のまま子供を授かったら・・・・お母さんに栄養が足りないのに、赤ちゃんだけが栄養豊富な状態で生まれてくるはず、ないですよね?例えば鉄欠乏&低血糖のお母さんから生まれた鉄・亜鉛欠乏&低血糖の赤ちゃん、寝つきが悪く夜泣きがひどい。2,3歳のイヤイヤ期は成長期に必要な亜鉛や鉄が不足する時期に一致しますが、栄養不足の程度が強いほどイライラしやすく「反抗期」が強いです。お母さんも栄養不足だから、イライラ・・・

せっかく授かった赤ちゃん、こんなはずじゃなかった~ってならずに、幸せな気持ちで育てたいですよね。

不妊治療を成功させたい一心で栄養療法をご検討されている方、まずは、ご自分の生活環境を見直してみてください。お母さんに時間と体力と気持ちの余裕がなければ、赤ちゃんを育てることができません。

不妊治療を受ける前に、出来るだけ若い間に食事や生活習慣を見直して体を作っていただきたいと切に望みます!!!

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